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パート・アルバイトの保険適用




「パート・アルバイトだから保険に入れない」といったことを耳にすることがありますが、これは明らかに間違いです。法律上どのように定められているのか正確に把握する必要があります。


リストマーク 世間一般での慣例や半ば常識化している事柄でも、実は法令に違反していることは珍しくありません。パート・アルバイトとして勤務する労働者の保険適用は、まさにその典型例といえます。

リストマーク 適用(加入)を怠ると延滞金の賦課や罰則の適用のほか、労働者側からの損害賠償など大きなトラブルの元となることを留意する必要があります。





パート・アルバイトの保険適用一覧

 全般
公的保険は、通常「労災保険」「雇用保険」(二つ合わせて労働保険)と「健康保険」「厚生年金」(二つ合わせて社会保険)の四つに区分され、法律によりその適用が定められています。
パート・アルバイトといっても、労働者や事業主の意思により「加入(適用)する・しない」を選択できるようなことは基本的に出来ません。

 労災保険
(労働者災害補償保険)

正社員から不法就労の外国人まで幅広く適用される保険ですので、当然パート・アルバイトであっても、当然に適用されます。
「自分はまだ学生だから・・・」「1日だけの仕事だから・・・」といった事情があっても、全く問題なく、業務上の事故等による傷病に対し、医療・所得の面において補償がなされます。

 雇用保険
今でも「失業保険」と呼ぶ人がいますが、正しくは「雇用保険」です。
「パート・アルバイトだから・・・」といった理由による適用除外はありませんが、労災保険より適用範囲が制限されており、1週間に20時間以上の勤務時間があることが必須条件です。
また、基本的に「日雇い」「2ヶ月以内の短期の業務」「4ヶ月以内の季節的業務」といった仕事についている場合や、昼間学生・高齢者(65歳以上で新たに雇用された者)には適用されません。

 健康保険
「概ね正社員の4分の3以上の勤務日数・時間」という曖昧な基準のため、適用されるかどうかの判断が難しいのですが、とくに短期間の雇用ということではなく、1週間の労働時間が30時間以上でしたらほぼ適用と考えられます。
よく「すでに扶養に入っているから・・・」と言って労働者側から加入を拒むケースが見受けられますが、そのような権利は労使共にありません。

 厚生年金保険
適用については健康保険とほぼ同様で、通常は社会保険としてセットで加入することになります。
ただし厚生年金には年齢制限があり、70歳以上の場合は適用除外となります。





保険料ミニ知識

 労災保険
賃金の0,5〜12.9%と、業務内容の危険度に応じ保険料率は大きく異なり、保険料は全額事業主負担となります。
毎年4/1〜5/20に雇用保険料と共に1年分を精算(納付)します。

 雇用保険
賃金の1.95〜2.25%で、そのうち1.15〜1.35%が事業主の負担となり、労働者負担分については通常賃金を支払うたびに控除し、預かり保険料として積み立てておきます。
毎年4/1〜5/20に労災保険料と共に1年分を精算(納付)します。

 健康保険
標準報酬の8.2%が基本ですが、40〜64歳の者については介護保険料として1.25%が加算され、いずれの場合も保険料は労使折半となります。
保険料は毎月、厚生年金保険料と共に前月分を納付します。
※「健康保険組合」に加入の場合、組合独自の保険料率が定められており、保険料の負担割合も労使折半とは限りません。

 厚生年金保険
標準報酬の13.934%で、保険料は労使折半となります。
保険料は毎月、健康保険料と共に前月分を納付します。
※「厚生年金基金」に加入の場合、基金独自の保険料率が定められており、保険料の負担割合も労使折半とは限りません。

※上記保険料率は2005年4月現在のものです。

 人を雇えば必ず保険料が発生すると言っても過言ではありません。
 公的保険の保険料は、滞納した場合には延滞金(年利14.6%)が加算されることがあり、またその先取特権については税金に次ぐものと法令により定められています。





労務コンサルティング事務所
プラスワン企画(佐田社会保険労務士事務所)
社会保険労務士  佐田 昌宣
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